Eat the Rude.

NBC版ハンニバルを捏ねくりまわすよ

S2E7: Yakimono 僕にはわからない

...ということで殺人鬼から逃げられず、捕まえられないなら殺してしまおうとするウィルのターン。コート姿のハンニバル、帰ってきていきなりワイン飲むの? HANNIBAL: The same unfortunate aftershave. Too long in the bottle.ハンニバル:あの残念なアフ…

S2E7: Yakimono なぜハンニバルは君だけ殺さなかった?

ついにシーズン2の前半も終盤です。ウィルが無罪放免になって、チルトンが見送り?にくるシーン。このシーン、初見では大好きでした。しかしチルトンが一番まともというか、視聴者の感覚に近い気がしてきたな。(青:スクリプトのみのセリフ、赤:映像化で…

S2E6: Futamono 自分をコントロールできてると思う?

2)殺されそうになったハンニバルと、殺そうとしたウィルの面会シーン。シーズン2での鉄格子ごしの会話はこれが最後かな。青字はスクリプトのみのセリフ・ト書き。 WILL: Hello, Dr. Lecter.ウィル:どうも、レクター博士HANNIBAL: I feel like I've been …

S2E6: Futamono 私が救いたかったのは君だ

S2E6もすごいボリュームだよ!これはもう43分ドラマの情報量ではない。時系列ではとても整理できないので、人物パートで分けます。1)ギデオン、2)ハンニバル、3)アラーナ。ほんとはどこかにジャックのパートも入れたかったけど無理やな...。とりあえず…

S2E5: Mukozuke 命が尊いから

マシュー関連はスクリプトと映像がけっこう違う、というか削られまくってます。いよいよ見にくいので試しに削られたセリフ・ト書きを青字表記にしてみよう。 MATTHEW: Would you like a book, Mr.Graham?マシュー:ミスタ・グレアム、本はいらない?WILL: I …

S2E5: Mukozuke 彼は生まれ変わったんだ

S2E5後半はギデオンのターン。ウィルのことはかたくなに名前で呼ばないギデオン先生、フレデリックを好きすぎてちょっとびっくりします。 GIDEON: Mr. Graham. You always did look like the boy next door. Is it true that you ate that poor Hobbs girl?…

S2E5: Mukozuke いつも僕の友人でいてくれた

ビバリーが好きなのでその方面には極力触れず、スクリプトからウィルとハンニバルの会話シーンをサルベージ。S2E5はめちゃくちゃ情報量多いけど放映時は2人の会話がまったくないんですね。スクリプトでは1シーンだけあった。ここなんで切られちゃったんだ…

S2E4: Takiawase 魚より賢くならなくちゃ

E4にしてようやくわかってきましたが、シーズン1はハンニバル・レクターの人物紹介で、シーズン2はウィル・グレアムの人物紹介なんですね。サイコパスであるハンニバルの人格把握は興味もあってさくさく進んだけど、ドラマ版ウィルはトマス・ハリスの発想…

S2E3: Hassun きみにここにいてほしくない

裁判シーンに突入したS2E3、この回は掘り下げてもあんまり旨みがないです。ベデリアさんの不在が響いている。そういえば裁判でウィルに関する描写が続くシーン、「彼は直観能力に優れている。驚くべき視覚記憶力があり、他者に対する洞察力が鋭く、この部屋…

S2E2: Sakizuke 私はあなたを信じる

ベデリアさんとはしばらくお別れなので、ベデリアさん2連発。まずウィルとベデリアさんの初対面、嫌というほどハンニバルからウィルの話を聞かされているベデリアさんは「ずっとあなたのことを聞いてきたからあなたを知っているような気がする」とウィルに…

S2E2: Sakizuke あなた達はお似合いかもね

実はシーズン2以降は吹き替えで1回しか見てなくて、ウィルがハンニバルに罠を張りはじめたあたりで迷子になってそのままS3ラストまで目隠し状態で走りきってしまったんですが、改めてシーズン2から字幕で観たらあれですね、S1までの読みはたぶん間違って…

S2E1: Kaiseki ハンニバルは怪物だ

おかしいな、まだS2E1が終わらないぞ。もうベデリア-ハンニバルのカウンセリングは飛ばして(ベデリアさんの疑惑がさらに深まるいいシーンなのに残念)、2シーンまとめてしまいましょうね。 まずはチルトンとハンニバルの会食、相変わらずウィルのことばか…

S2E1: Kaiseki 百万年かかっても友情の光は僕らに届かない

ベデリアさんに何を言われようがウィルに会わない選択肢はないハンニバル。牢獄で向かい合うこの場面ではキラーフレーズ飛び出しまくりで、特に"The light from friendship won't reach us for a million years."は殿堂入りです。言ってみたい...いつか誰か…

S2E1: Kaiseki なぜ彼はあなたの友人なの?

ハンニバルがウィルを選んだ理由はシーズン1でお腹いっぱいになったので、シーズン2はウィルがハンニバルに引きずられた理由がわかるといいかなと。ただウィルはS1のようにハンニバルに本音を洩らさなくなるし、ハンニバルに至ってはS2序盤でベデリアさん…

S1E13: Savoureux ハロー、ウィル

ウィルが撃たれて拘束された後。相変わらずウィルのことは逐一ベデリアに垂れ流すマン・ハンニバルが「子牛の頭の煮込み 緑のソースがけ」を携えて押し掛けてくるシーン。お前はいつでもそうなのか。 BEDELIA: What’s on your mind, Hannibal?ベデリア:何を…

S1E13: Savoureux レクター博士、僕はこう動くみたいだ

なにはともあれ佳境です。まずはベデリアとハンニバルのカウンセリングシーン。アビゲイルの死を嘆いてハンニバルが生命について韜晦したりぼろぼろ泣いたりしていますが(本気で泣いてるからサイコパスは怖い)、そのへんまるっと飛ばして後半だけ。 BEDELI…

S1E12: Releves 何が起こるか興味があった

アビゲイルがハンニバルの正体に気づき、ハンニバルが素の自分をさらけ出す大変重要なシーンです。この会話には嘘が1つもない。アビゲイルはハンニバルと共犯関係だし疑いは持っていたけど、その動機や意図は理解できていなかった。父親の最後の凶行もウィ…

S1E12: Releves ウィルには私の助けが必要だ

はーもうしんどい、S1終盤は見ててずっとしんどい。ただハンニバルが初めて殺人鬼としての本心をアビゲイルに告げるシーンは妙なカタルシスがありますね。正が悪を暴くのではなく悪が告白することで開放感が得られるタイプのドラマってあんまりない気がする。…

S1E11: Roti 友情の機会を

11話はハンニバル以外の医療関係者がもれなく命の危機に晒される回ですが、潔くストーリー展開には目もくれずに1点集中、ラストたった1分のベデリア-ハンニバルのカウンセリングシーン。このくだりはRotiのスクリプトにまったく記載がなく(台本ではアラー…

S1E10: Buffet Froid きみの死後?それとも私の?

S1E10は医療関係の話題満載で、ちょっとDr. houseのようです。張り切っていろいろ文献繰ってたら全然終わらないし辻褄おかしいし、抗NMDA受容体抗体脳炎とコタール症候群とミラーニューロンはもう後回しにする!とりあえず本文、ウィルとハンニバルの会話で…

S1E9: Trou Normand 脳スキャンを受けたほうがいいのかも

S1E9はアビゲイルのニコラス・ボイル殺しの隠蔽を通してウィル-ハンニバルの共犯関係が築かれるターン。ボイルの死体で真実を知ったウィルがハンニバル宅に乗り込んでくるシーンは非常に緊張感があっていいんですけど、字幕さんが珍しくほぼ全文訳しておられ…

S1E8: Fromage あなたを僕の世界に引きずり込んでしまった

前回の記事で熱量を放出しすぎたので、S1E8: Fromage後半は楽しいト書き中心に超短いとこだけ対訳していくよ!今回は字幕と注釈なしでスクリプトと対訳のみ。 1つめはトバイアスが耳から血を流しながらハンニバル-フランクリンの診察中に乱入してくるところ…

S1E8: Fromage 彼は私と似ていない

この無為といっていい対訳は、「ハンニバルはなんでウィルじゃないとダメだったの?」という疑問から始まりました。S1E8: Fromageは核心的エピソードが詰め込まれた回ですが、ハンニバルの犯行現場を尾行したトバイアスが「友人が得られたらいい。僕を理解で…

S1E7: Sorbet 本当にいられない?

S1E7: Sorbetの後半、約束の時間に現れないウィルを待ちかねて夜9時にボルティモアからクワンティコまでやってくる博士。それだけでもなかなかですが、この後の殺害現場の写真を見ながらの会話がやっぱり決定的かつ致命的で、ここを受けてS1E8: Fromageにお…

S1E7: Sorbet あなたにとっては易しいこと?

ウィルとハンニバルが会話しないS1E6: Entreeは飛ばしましたが、話としてはチェサピークの切り裂き魔の本筋に戻るため緊張感があって面白いです。タトルクライムの釣り記事にギラっとするハンニバル、靴下とジャケット脱いで背後から近づき音もなく獲物を締…

S1E5: Coquiles いま僕の匂いを嗅いだ?

S1E5: Coquilesより、ウィルの匂いを嗅ぐハンニバル。そこに至るまでの犯人の心の平穏うんぬんのやりとりポエミーすぎて正直意味不明ですが、むしろここではそんなものどうでもいい(2人の間では意思疎通できてんのかな)。博士がウィルの匂いを嗅ぐ前後し…

S1E5: Coquiles 期待するから見捨てられる

S1E5: Coquilesより、前半のウィルを社会的疎外状態に置くための洗脳まがいのカウンセリング場面。脳腫瘍と神の概念領域について情報提供を求めてきたウィルがキレるとこですが、いちおう精神医学関連なので訳したよ。でもCoquilesのメインは後半のカウンセ…

S1E4: Oeuf 家族の話はなじめない

S1E4: Oeufの前半はスクリプトにない謎めいたカウンセリングシーンがあったり、ウィルの留守宅で好き勝手あさる博士がいたりで楽しいのですが(スクリプトと実際のストーカー演技の違いもまた楽しい)、2人の関係性を解釈するうえでそこまで大事でもないの…

S1E3: Potage 知的なサイコパスでサディストだ

S1E3: Potageはアビゲイル-ハンニバルの共犯関係が築かれるターンなので特に取り上げるポイントがないんですが(正直者)、スクリプトさんがいいお仕事してたので載せておこう。ミネソタのモズと模倣犯についてウィルが講義してる教室に、ジャックとハンニバ…

S1E2: Amuse-Bouche あなたが僕のパドルに

S1E2: Amuse-Boucheから、ウィルがホッブズ射殺時に気分がよかったと認めるカウンセリングのシーン。客観的に見るとハンニバルはこの段階でバレかねない危ない橋を渡ってるけど、取り込まれつつあるウィルは「ボートのエンジンが壊れたらあなたが僕のパドル…