Eat the Rude.

NBC版ハンニバルを捏ねくりまわすよ

S3E13: The Wrath of the Lamb 私と同じ道を行く?

実はここからセリフが激減し、状況説明と感情描写がメインになります。これはもうト書きのレベルじゃない、小説!セリフだけだと1回の記事で終わるのですが、それだと落ちる情報が多すぎるので、スクリプトの状況描写を日本語で要約、セリフと一部ト書きはこれまで通り対訳することにします。

青字スクリプトにしかないセリフ・状況、赤字は映像にしかないセリフ・状況です

国道を走る囚人移送車のなか、檻の中に閉じ込められたハンニバル。向かいにはウィルと銃を持ったFBI捜査官。車外では1台のクルーザーがサイレンを鳴らし、青いランプを点滅させながら接近し護送車を追い抜く。そして追い抜きざまにクルーザー車内からダラハイドが先頭の護送車の運転手を撃ち、護送車は後続の移送車と激突。車内のウィルとFBI捜査官は前後・左右に揺さぶられ、ウィルは窓ガラスで側頭部を強打する。一方のハンニバルも檻の両サイドにぶつかるが、彼自身は囲われているおかげで強い衝撃を免れる。

ぼんやりした視界のなか後部ドアが開き、ダラハイドが移送車の運転手とFBI達を射殺、FBIから鍵を奪い、ハンニバルの檻を開錠し、ハンニバルの膝に鍵を放り投げ、最後にウィルを一瞥して立ち去る。ハンニバル、すぐに拘束を解く。
移送車から降りて現場を検証するハンニバル。ダラハイドはすでに盗難車で遠ざかり、停車している後続護送車の警官は2人ともこと切れている。ウィルも降りてきてダメージを確認する

ここ、車内の2人が見つめ愛してるのト書きで指示されてなかったの驚きでした。あと映像ではあんまりわからなかったけど、ダラハイドが鍵を奪って外していってくれたんですね。

HANNIBAL: He's not going to kill us here. What he wants to do requires something a little more private.
ハンニバル:彼はここでわれわれを殺す気はないようだね。彼が目的を果たすにはもう少しプライバシーが守られる場所が必要だ
- He crosses to the police car. He opens the door and pulls the dead driver from the vehicle.
 ト書き:彼は警察車両に近づき、ドアをあけて死んだ運転手を引きずり出す
WILL: What are you doing?
ウィル:何してる?
HANNIBAL: You know, Will, you worry too much. You'd be so much more comfortable if you relaxed with yourself.
ハンニバル:ウィル、いいかい、きみは心配しすぎなんだ。緊張を緩めればずっと楽になる

ウィルの横に車を横づけし、助手席のドアを開けて死んだ警官を乱暴に押し出したハンニバル、ウィルをピックアップしようとします。おお神よ。

- He leans across the seat:
 ト書き:ハンニバル、座席に身を乗り出す
HANNIBAL: Going my way? Are you coming? He's not going to kill us here. What he wants to do requires something a little more private.
ハンニバル私と同じ道を行く? きみは来る?彼はここでわれわれを殺す気はないようだね。彼が目的を果たすにはもう少しプライバシーが守られる場所が必要だ
- Will takes the gun off the dead cop, then holds Hannibal's gaze -- should he kill Hannibal right now himself? Will glances at the chaos and carnage around them and then tucks the gun into the back of his pants and climbs into the car.
Hannibal puts the car in drive and pulls away.
 ト書き:ウィル、死んだ警官から銃を取り上げ、ハンニバルから目をそらさず-- 今すぐ自分がハンニバルを殺すべきではないか?と考える。ウィル、周囲の混乱と虐殺を眺め、ボトムの後ろに銃を入れ、車に乗り込む。ハンニバルは車を発進する。車は破損車両から遠ざかり、地平線を目指す

“Are you coming?”から“Going my way?”にセリフを変えたの誰だーーー!最高オブ最高。あとは下線部ですね...。ダラハイドを殺し、ハンニバルを殺そうと言ったのはジャックで、ウィルは肯定していませんでした。ウィルは一貫して「ハンニバルを変える」と言っていて、殺そうとはしていない。でも一瞬だけ「殺してしまうべきではないか」と考える。このあと崖の上の家でハンニバルも同じことを一瞬だけ考えます。相互応報的行動原理だ。

シーンは切り替わって、国道の事件現場に現れたジャック。

国道、ウィルとハンニバルを乗せていた囚人移送車は溝に落ちたまま。警察車は道路の真ん中に停車し、FBI捜査官と警官の複数の死体が運ばれ、犯罪現場の証拠収集、写真撮影が進められている。ジャック・クロフォードは慌ただしい犯行現場で怒りと懸念の表情を浮かべている

ジャックのあの表情は怒りと心配だったんですね。

そして崖の上の家へ。

海の上に切り立った目がくらむような絶壁、地層が露出した岩の先端に平屋がぽつんと建っている。全面ガラス張りの壁は暗く沈んだ海を望んでいる。ウィルとハンニバルは崖の上の家に近づき、ウィルはその絶景に惹かれる。

HANNIBAL: The bluff is eroding. There was more land when I was here with Abigail. More land still when I was here with Miriam Lass.
ハンニバル:この崖は常に侵食されている。ここにアビゲイルといたとき、もっと土地があった。ミリアム・ラスといたときはもっとね
WILL: Now you're here with me.
ウィル:今は僕といる
HANNIBAL: And the bluff is still eroding. You and I are suspended over the roiling Atlantic. Soon all of this will be lost to the sea.
ハンニバル:そしてこの崖も侵食され続けている。きみと私は荒れ狂う大西洋の上に浮かんでるんだ。まもなくこの崖も家もすべて海に沈むだろう
- Will lingers as Hannibal locates the spare key under a stone, opens the front door and disappears into the house.
 ト書き:ハンニバル、石の下のスペアキーを探し出し、正面玄関を開いて家の中に消えていく。ウィルはその場に残って立ち竦む

キエエエエエ!(奇声)ここの海洋と断崖と時間の概念が好きすぎて本当につらい。いずれ削れて海に飲まれる断崖の上、男2人が「今は僕といる」つって「きみと私は荒れ狂う大西洋の上に浮かんでる」って言い合うんですよ。これは夢か。いつかこの場所に行くのが今の私の夢です。

今日はとりあえずここまで。次は室内の会話と、ダラハイド襲撃のあたりまで。

S3E13: The Wrath of the Lamb あなたが必要だ、ハンニバル

E13は大事なシーンが多すぎて、チルトンのシーンを飛ばしてしまって大変申し訳ないきもちです。
青字スクリプトにしかないセリフ、赤字は映像にしかないセリフです

ダラハイドを罠にかけるため、ハンニバル脱走偽装の交渉に行くアラーナ。ここはいくつか疑問がある。

ALANA: There's a deal for you, Hannibal. Or there could be.
アラーナ:ハンニバル、あなたに好都合な談合があるわ。あるいはその可能性が
HANNIBAL: A deal? With whom?
ハンニバル:談合?誰との?
ALANA: The FBI.
アラーナ:FBIよ
HANNIBAL: Jack couldn't ask me himself?
ハンニバル:ジャックが自分で頼みに来れなかった?
ALANA: Jack doesn't know you as well as I do. He thought if he asked you for help, you would just torment him.
アラーナ:ジャックは私ほどあなたを理解してない。彼はあなたに助けを求めれば苦しめられると思ってる
HANNIBAL: Quite right, too. How wise of Jack.
ハンニバル:それももっともだ。ジャックは賢いな
ALANA: The Red Dragon faked his death.
アラーナ:レッド・ドラゴンは自分の死を偽装してたわ
- An almost-imperceptible reaction from Hannibal, then:
 ト書き:ハンニバル、ほとんど感知できない程度に反応する。そして:
HANNIBAL: Did he? Good for him.
ハンニバル:偽装を?それはめでたい
ALANA: Jack wants to fake your escape. I release you into police custody. And Jack uses you as bait.
アラーナ:ジャックはあなたの脱走を偽装したいそうよ。私はあなたを警察の拘置所に移送する。そしてジャックはあなたを餌として利用する
HANNIBAL: Was it Will's idea?
ハンニバル:それはウィルの考え?
ALANA: Yes.
アラーナ:ええ
HANNIBAL: That worked out so well for Frederick Chilton. Do please tell Frederick, if you see him, I wish a speedy convalescence and hope he won't be very ugly.
ハンニバル:彼の考えはフレデリック・チルトンにはうまくいった。フレデリックに伝えてくれ、もし会うことがあるなら。“速やかな回復を祈る、あまり醜くならないようにね” *1
ALANA: I've been on the phone for hours on your behalf, this is what you get--
アラーナ:私はあなたの代わりに何時間も電話に出てきた、この待遇はあなたが得たもの...
HANNIBAL: Any rational society would either kill me or give me my books.
ハンニバル:理性的な社会なら私を殺すか、本を与えるかしてくれるだろうに *2
ALANA: If you cooperate in the capture of Francis Dolarhyde, you'll get your books, your drawings. Your toilet. All privileges will be restored.
アラーナ:もしフランシス・ダラハイドの逮捕に協力するなら、あなたは本も絵も、便器も手に入るわ。すべての特権をもとに戻す
HANNIBAL: You trust Will with my well-being?
ハンニバル:君はウィルを信じて私の文化的生活を託すのか?
ALANA: As much as I trust you with his.
アラーナ:私があなたを信じてウィルの精神的安定を託したようにね
HANNIBAL: You trust me with yours? You intend to release me into police custody. Police are not as wise as you are.
ハンニバル:私を信じて君の幸福を託したように?君は私を拘置所に移送しようとしてる。警察たちは君ほど賢くはない
ALANA: Police are accustomed to handling criminals.
アラーナ:警官は犯罪者の扱いに慣れてるわ
HANNIBAL: They're inclined to use leg irons and handcuffs. Handcuffs and leg irons open with a handcuff key. There's always one close by. I may escape in earnest and come to kill you.
ハンニバル彼らは足枷と手錠を使う傾向があるが、どちらも手錠の鍵で開く。手錠と足枷はいつも近くにあるからね。私が本気になれば逃亡して、君を殺しに行くかもしれない
ALANA: The first chance you get, I assume.
アラーナ:あなたが手に入れる最初のチャンスね
HANNIBAL: You died in my kitchen when you chose to be brave. Every moment since is borrowed. Your wife... your child... they belong to me. We made a bargain for Will's life, and then I spun you gold.
ハンニバル:君は私の家のキッチンで勇敢になる道を選んだときに死んだ。あのときからずっと君の時間は借り物だ。君の妻も...君の子供も...みんな私のもの。われわれはウィルの命で交渉した、それから私は君に金を紡いでやったんだ
ALANA: I'm on my honor to look after you, Hannibal, and I do it.
アラーナ:ハンニバル、私の名誉にかけてあなたを監督する。必ずね
HANNIBAL: No personal considerations entered into our clinical relationship?
ハンニバル:われわれの関係性において個人的な私情は考慮されない?
ALANA: Only personal experience.
アラーナ:私たちの間には個人的な経験しかないわ

ここのハンニバルとアラーナの会話は逃げること前提で進んでるけど、ウィルとベデリアさんの会話とは意図がまったく違わないですか...。ウィルは彼を変化させるために喜んでハンニバルを解き放とうとしてる。けどハンニバルは止めてほしがってるような...?なんで彼は内情をぶちまけてアラーナに「自分を出したら殺す」と脅すの?ウィルにお願いに来てほしいから渋ってベットを吊り上げてるのだとしても、この脅迫は悪手すぎる気がする。。ほんとに脱走したかったら言っちゃいけないことしか言ってなくない?
あと字幕の「ウィルの命で取引し金を紡いでやった」の表現とても美しいのに、初見時は意味わかってなかったな私...。ここ時系列が3つ飛んでたんですね。アラーナが死んだのはS2E13ラスト。ウィルの命でアラーナとハンニバルの交渉が成立したのはS3E7のマスクラットファームの豚小屋。アラーナが金を紡いだのはS3E8以降、マーゴと結婚してから。相変わらず言い回しが独特すぎるよ博士...;;

次、アラーナとジャックとウィルの三者面談。

ALANA: Hannibal has tentatively agreed to the deal, as proposed.
アラーナ:ハンニバルは提案した談合に同意したわ、暫定的だけど
JACK: What will make him less tentative?
ジャック:どうしたら暫定的じゃなくなる?
ALANA: He wants Will to ask him. He wants you to say "please."
アラーナ:彼はウィルに頼んでほしいのよ。“頼む”って言わせたいの
WILL: I'll say "pretty please."
ウィル:“おねがい”とでも言うよ

ここはpretty pleaseが訳したかっただけなので後半は略してます。字幕では「何とでも言うよ」になってるけど実際は「(子供がおねだりするみたいにかわいく)“おねがい❤”って言うよ」です。プリティ・プリーズってオトナが言うと超あざといおねだりの言葉なんじゃよ...。昔好きだった女性&博士の元彼女の前でこれ言うのほんとすごいんだけど、そもそもアラーナが「彼はウィルに“お願い”って頼まれたい」って言い出すところからもう時空が歪んでる(※私もたまには我に返ります)。

今日の記事めちゃくちゃ長いけどここまで来たらこのシーンもやっつけてしまおう。なぜか礼拝堂で喪服の会葬者に見守られながらの羞恥プレイ。そういえば現実世界で2人がガラスの壁なしで対峙したのS3E7以来じゃない...?震

HANNIBAL: I thought you said your good-byes.
ハンニバル:きみはさよならと言ったはずだよ
WILL: We've one last good-bye between us.
ウィル:僕たちの間には確かに最後のさよならがあった
HANNIBAL: You didn't just say good-bye, though, did you? That little extra bit at the end. What was that you said?
ハンニバル:だがきみが言ったのはさよならだけじゃなかったね?最後にほんの少し余計なことを言った。何て言った?
WILL: You wouldn't have turned yourself in unless I rejected you.
ウィル:僕が拒絶しなければ、あなたは自首しなかっただろうと
HANNIBAL: Yes. That extra bit. I believe that's what they call a "mic drop." You dropped the mic, Will, but here you are having to come back and pick it up again.
ハンニバル:そうだ。それが余計なことだ。あれはマイク・ドロップ(※スピーチの後にわざとマイクを床に落とすこと)と呼ばれる行為だ、ウィル。だがきみはこの場所に戻ってきて、もう一度マイクを拾う必要があった
WILL: I knew you would keep running if I kept chasing you. I knew you wanted me to know exactly where I could find you. When I needed you.
ウィル:僕があなたを追い続ければ、あなたは逃げ続けると知ってた。僕が探したとき、僕があなたを必要としたとき、僕に自分の正確な居場所を知らせたがってたのもわかってた
HANNIBAL: And you did.
ハンニバル:そして今きみは私を必要としてる
WILL: I need you, Hannibal.
ウィル:あなたが必要だ、ハンニバル
HANNIBAL: Ding-dong. The Dragon's not dead.
ハンニバル:ドラゴンは生きてる
WILL: He told you he wanted to meet you. Maybe that's a serious invitation.
ウィル:彼はあなたに会いたいと話してた。どうやらこれは本気のご招待だ
HANNIBAL: Somehow, I don't think he was just being polite.
ハンニバル:どうやらただの社交辞令とは思えないね
WILL: After the big escape, you send the Dragon a message in the personal ads, you ask him for a rendezvous.
ウィル:大脱走の後、あなたはドラゴンに個人的な広告でメッセージを送る。会わないかと
HANNIBAL: He won't go near a mail drop.
ハンニバル:彼は用心して郵便受けには近寄らないだろう
WILL: But he might be curious enough to look at one to see if you sold him.
ウィル:でもあなたが彼を売ったかどうか、確認するくらいには好奇心が強いかも
HANNIBAL: If he could do it from a distance.
ハンニバル:もし彼が遠くからでも郵便受けを確認できるなら?
WILL: We picked a drop that can be watched from only a few places a long way off, and we'll stake out the observation points.
ウィル:僕らは遠く離れたところからしか見えない地点を選んだ。観測地点で張り込みをする
HANNIBAL: It sounds weak to you, even as you say it.
ハンニバル:きみが言ってるにしても、弱弱しく聞こえるな
- Will doesn't blink.
 ト書き:ウィル、瞬きもしない
WILL: Secret Service has a setup they've never used. They'll let us have it. You're our best shot, Hannibal. ...Please.
ウィル:シークレット・サービスは使ってないアパートを持ってる。それを使わせてくれる。あなたが僕らのベスト・ショットだ、ハンニバル。...お願いだから
- OFF Hannibal's smile at the magic word, the mask comes down...
 ト書き:魔法の言葉でハンニバルに笑みが浮かび、再び仮面をかぶるところで暗転

この「お願い」の後のハンニバルの笑みも大概ですけど、ウィルの「これでどう?」の笑みもすんごいですね...。ここの会話でウィルはハンニバルにOKを言わせるためにS2終盤並みの無理な演技をしてる。だから彼が話してる内容にはいくつか嘘がある。
...という点をふまえて次、大脱走です。あああああ。

*1:原作レッド・ドラゴンレクター博士が最後に重症のウィルに送った手紙から。

*2:ここも原作レッド・ドラゴンレクター博士がウィルに送った手紙から。

S3E13: The Wrath of the Lamb あなたは信仰に出会ったのね

生きていたダラハイドの報復=子羊の怒り(ウィルの義憤)の始まりから。ウィルはもう迷っていないけど、本当の目的がまだ見えてこない。
青字スクリプトにしかないセリフ、赤字は映像にしかないセリフです

ハンニバルに「さようなら」を叩きつけてモーテルに戻った後、ダラハイドに襲撃されるウィル。

WILL: You didn't break my back.
ウィル:僕の背骨を打ち砕かなかったのか
DOLARHYDE: Not today. Your face is closed to me.
ダラハイド:それは今日じゃない。私はお前の顔には近づけない
WILL: If I can see you, you can see me.
ウィル:僕に君が見えるなら、君にも僕が見える
- Dolarhyde is amused by Will in a curious way.
 ト書き:ダラハイド、奇妙なことにウィルを面白がる
DOLARHYDE: You think you understand, don't you?
ダラハイド:おまえは私を理解できると思うのか?
WILL: "I understand that blood and breath are only elements undergoing change to fuel your Radiance." Hannibal said those words. To me.
ウィル:“血と呼吸はきみの輝きを増すための変化を与える要素に過ぎない、そう私は理解している。”ハンニバルが言った言葉だ。僕に向けて 
DOLARHYDE: I tried to share with Lecter, and Lecter betrayed me.
ダラハイド:レクターと共有しようとした、でも奴は私を裏切った
WILL: He betrayed me, too.
ウィル:彼は僕のことも裏切ったよ
DOLARHYDE: I would like to share.
ダラハイド:私は共有したかったんだ
WILL: You shared with Reba.
ウィル:リーバと分かち合っただろう
DOLARHYDE: I shared with Reba a little, in a way she could survive. She had one flash of my glory. 
ダラハイド:リーバとはほんの少しだけ、彼女が生きられる方法で共有した。彼女は私の栄光の一筋の光だったんだ
WILL: You didn't change her.
ウィル:君は彼女を変えなかったんだな
DOLARHYDE: I choose not to change her. I thought, "Dare I? Of course I do." I'm stronger than the Dragon now.
ダラハイド:変えない道を選んだ。“あえて選ぶのか?もちろんそうだ。” 今の私はドラゴンよりも強いぞ
WILL: Dr. Chilton was just an annoyance to you and so am I, but Hannibal Lecter is who you need to change.
ウィル:チルトン博士も、そして僕も君をいらだたせるだけの存在だ。だがハンニバル・レクターは君が変えなくてはならない
DOLARHYDE: I want to meet Lecter. I want to tell him important things.
How could I manage that?
ダラハイド:レクターに会いたい。彼に大事なことを伝えたいんだ。どうすればそれができる?
- OFF Dolarhyde and Will's cabal...
 ト書き:ダラハイドとウィルの陰謀で暗転...

ダラハイドがハンニバルと決定的に違うのは、リーバをリーバのまま愛するためには自分が変えてはならない、と切り離す道をあえて選んだこと。ハンニバルは変化させたウィルが生きられなくても、自分と切り離す気は毛頭ないんですね。ドラゴンのほうが崇高で、ハンニバルのほうが容赦なく必死。
あと最後の2人の共闘成立の解釈がすごく悩ましいのですが、この時点でダラハイドはウィルの代理人になったと言っていい。ウィルはダラハイドを使ってハンニバルを変化(≠殺)させようとしている。ドラゴンよりも強くなったダラハイドはハンニバルに会って伝えたいことがある。それは何か?という疑問がフィナーレにつながっていく...はず。

次、ベデリアさんの自宅。ウィルは着々と画策を進めています。衝撃の計画を告げられ、微動だにしなかった彼女は動揺から酒に手を伸ばす。依存体質なんだね...。

BEDELIA: We assign a moment to decision, to dignify the process as a timely result of rational and conscious thought. Yet what you propose is so thoughtless, I find it difficult to imagine that moment exists.
ベデリア:私たちは合理的かつ意識的な思考による時宜を得た結果を尊重して、決断のために束の間の時間を割く。でもあなたの提案にはあまりにも思慮が見えない。決断のために時間をかけたとはとても想像できないの
WILL: Decisions are made of kneaded feelings. They're more often a lump than a sum.
ウィル:決断は練られた感情から生まれる。決断は感情の総和ではなく総括だよ
BEDELIA: However you think you're going to manipulate this situation to your advantage, think again.
ベデリア:自分に有利になるようにこの状況を操作しようと考えてるにしても、考え直しなさい
WILL: There is no advantage. It's all degrees of disadvantage.
ウィル:僕は有利なんかじゃない。あらゆる意味で不利ですよ
BEDELIA: "Who holds the Devil, let him hold him well. He will hardly be caught a second time."
ベデリア:“悪魔を捕まえたとあっては放せない。そうすぐに二度と捕まらぬから”
WILL: I don't intend Hannibal to be caught a second time.
ウィル:もう二度とハンニバルを捕まえさせるつもりはない
- Bedelia studies Will. Sensing where he might be going. Hoping she is wrong. A flicker of alarm plays in her eyes.
 ト書き:ベデリア、ウィルを観察する。彼がどこへ行こうとしているのか気づきながら。自分が間違っていることを願いながら。彼女の両目には不安がちらつく
BEDELIA: Can't live with him. Can't live without him. Is that what this is?
ベデリア:彼と共には生きられない。彼なしでも生きられない。これがあなたのなるべき姿なの?
WILL: I guess this is my Becoming.
ウィル:それが僕のなるべき姿だ
BEDELIA: What you're "becoming" is pathological.
ベデリア:あなたがなるべき姿は異常よ
WILL: Extreme acts of cruelty require a high degree of empathy.
ウィル:極端な残虐行為には高度な共感が求められる、でしたっけ
BEDELIA: You found religion. Nothing more dangerous than that.
ベデリア:あなたは信仰に出会ったのね。信仰ほど危険なものはないわ
WILL: I'd pack my bags if I were you, Bedelia. Meat's back on the menu.
ウィル:ベデリア、もし僕があなたなら荷造りしてる。肉料理が戻ってくるからね
- Bedelia is enraged in a way we’ve never seen.
 ト書き:ベデリア、見たことがないほど激怒する
BEDELIA: You righteous, reckless, twitchy little man. Might as well cut all our throats and be done with it.
ベデリア:なんて自分本位で無茶で、神経過敏で小さな男なの。私たち全員が咽喉を掻き切られ、料理にされるのに
WILL: Ready or not. Here he comes.
ウィル:準備はいい?彼が来るぞ

待ってウィルは信仰に出会ってしまったの...?ならもう仕方ないじゃない...つっら...。
ファウストの話をここでしとかないといけなかったんだけど、ちょっと腑抜けてしまったので落ち着いたらやります;;

S3E13: The Wrath of the Lamb ウィル、私と出会えてよかった?

ラスト、子羊の怒り。まず前半、ウィルが3度目の拒絶をハンニバルに叩きつけるところまで。
青字スクリプトにしかないセリフ、赤字は映像にしかないセリフです

ダラハイドの死の偽装後、リーバとウィルの対話を途中から。

WILL: I won't put you through this again, but I'd like to come back by. Just to say hi and see how you're doing.
ウィル:つらい体験をもう二度と追体験させないようにするよ、また来るけど。今度はただ挨拶とお見舞いに
REBA: How could you help it? A charmer like me.
リーバ:あなたならどうやって助けた?わたしみたいに魅惑的な人間なら
- Bitterness and self-reproach evident in her voice. Will won't let her go there.
 ト書き:彼女の声に現れた苦さと自責。ウィルは彼女をその場所に行かせたくない
WILL: Would you excuse us for a minute, officer?
ウィル:(女性警官に)少し2人にしてもらえますか?
- The officer leaves the room, then Will takes Reba's hand.
 ト書き:女性警官たちは部屋を出ていき、ウィルはリーバの手を握る
WILL: In the end, he couldn't kill you and he couldn't watch you die. The people who study this kind of thing say he was trying to stop.
ウィル:彼は結局君を殺すことができず、君が死んでいくのを見ることもできなかった。こういった犯罪を研究してる専門家は「彼は止まろうとしてた」と言ってる
REBA: Why?
リーバ:なぜ?
WILL: Because you helped him. That probably saved some lives.
ウィル:君が彼を救ったからだよ。おかげで何人もの命が助かったはずだ
REBA: I drew a freak.
リーバ:わたしはフリークスを引き寄せたのね
WILL: You didn't draw a freak. You drew a man with a freak on his back. Nothing wrong with you, don't let yourself believe there is.
ウィル:君が引き寄せたのはフリークスじゃない。背中にフリークスを背負った男を引き寄せただけだ。君は何も悪くない、自分があの場所にいると思わないで
REBA: I know there's nothing wrong with me. In making friends, I try to be wary of people who foster dependency and feed on it. I've been with a few. The blind attract them.
リーバ:わたしも自分が悪くないことはわかってるの。友達を作るとき、依存させて食いものにする人間には気を付けてる。そんな人間が数人いたから。目が見えないと彼らを惹きつける
WILL: Not just the blind. I'm coming back to see you in a day or so. I have to look at cops all the time, and I need relief; try to do something about your hair there.
ウィル:目が見えないことだけが理由じゃないさ。数日うちにまた会いに来るよ。いつも警官を見てなきゃいけないから息抜きも必要だ。あと君の髪の毛を何とかしないとね

ウィルは被害者や弱き者には本当に優しいね。ここはリーバ/ダラハイドとウィル/ハンニバルの関係性が対応していて、ウィルがリーバに共感しながら会話が進みます。ウィルはリーバを慰めながら、少しずつ自分の中のハンニバルへの思いに気づいていってる。この対応関係から考えると、ウィルは(リーバのように)ハンニバルを救うべき存在だったはずだし、ハンニバルは(ダラハイドのように)ウィルを殺すことも彼が死んでいくのを見ることもできない。

そしてリーバのお見舞いの後、ウィルはその足でボルティモア精神病院の博士のもとへ。記憶の宮殿のノルマン宮殿礼拝堂には無数のキャンドルがあり、ハンニバルがその灯りを1つずつ指で消していきます(※スクリプトでは逆に灯していく)。

WILL: Ding-dong, the Dragon's dead.
ウィル:ドラゴンが死んだ
- Hannibal's smile fades, genuinely disappointed by that news, but finding some possible shred of hope:
 ト書き:ハンニバルの笑顔は消え去り、その知らせに心から失望する。しかしズタズタにされた希望のかけらを見つけようとする
HANNIBAL: Are congratulations in order?
ハンニバル:“おめでとう、よくやった”が相応しい?
WILL: I didn't kill him. Suicide.
ウィル:僕が殺したんじゃない。自殺ですよ
HANNIBAL: Then he wasn't as strong as the Dragon after all.
ハンニバル:それなら結局、彼はドラゴンほど強くなかったわけだ
WILL: He was trying to stop.
ウィル:彼は止まろうとしてた
HANNIBAL: I was rooting for you, Will. It's a shame. You came all this way and you didn't get to kill anybody. Only consolation is Dr. Chilton. Congratulations for the job you did on him. I admired it enormously. What a cunning boy you are.
ハンニバル:ウィル、私はきみを応援していたのに。残念だよ。きみはここまではるばるやってきたのに、結局誰も殺さなかった。唯一の慰めはチルトン博士だね。きみが彼にしたことに祝辞を。大いに敬服したよ。なんて悪知恵のはたらく子だ
WILL: Are you accusing me of something?
ウィル:なにか僕を責めてる?
HANNIBAL: Does the enemy inside you agree with the accusation? Even a little bit?
ハンニバル:きみの内なる敵はその糾弾に同意してる?ほんの少しでも?
WILL: I came back to stop the Dragon. He's stopped.
ウィル:僕はドラゴンを止めるために復帰した。彼は止まった
HANNIBAL: Your family was on his itinerary. Safe now. You can go home again. If there's any point. Is there any point?
ハンニバル:きみの家族は彼の旅程に入っていた。今はもう安全だ。家に帰れる。もし意味があるなら。そこに意味はある?
WILL: I like my life there.
ウィル:僕はあの生活が好きです
HANNIBAL: It won't be the same. You'll see it's not the same. The unspoken knowledge will live with you, like unwanted company in the house.
ハンニバル:その生活はもう同じではないだろう。同じではないことをきみは目の当たりにするはず。家の中にいる望まない来客のように、語られない悪意がきみと一緒に暮らすんだ
WILL: Molly and I want it to be the same.
ウィル:モリーと僕は元通りに暮らしたいんだ
HANNIBAL: Mutual assurances you try to exchange in the dark and in the day will pass through some refraction, making them miss their mark. When life becomes maddeningly polite...... think about me. Think about me, Will, don't worry about me.
ハンニバルきみが夜に昼に交わそうとしている結婚生活という相互保証は、的を外しながらいくつもの屈折を経験するだろうね。人生が気が狂いそうに上品になってしまったら、......私のことを考えなさい。私を思え、ウィル。私のことは心配しなくていいから
WILL: You turned yourself in so I would always know where you are. You'd only do that if I rejected you. Good-bye, Hannibal.
ウィル:あなたは僕に居場所を知っておいてほしくて自首した。僕があなたを拒絶したら、あなたはそうするしかなかったんだ。さようならハンニバル
- Will turns and walks away, the doors BUZZING open.
 ト書き:ウィル、向きを変えて歩き去る。ドアが開く音
HANNIBAL: Will... Was it good to see me?
ハンニバル:ウィル、私と出会えてよかった?
WILL: Good? No.
ウィル:よかったかって?いいえ
- And Will exits, the double doors closing behind him.
 ト書き:ウィルは出ていき、二重扉が彼の背後で閉まる

はーーーーつらい。この時点ではさすがの博士もダラハイドが死んだと思ってるので、「ああこれでもうウィルに会えない」って絶望してるんですね...。ウィルがダラハイドを殺したのならウィルの中にドラゴンが住みつき、相反する2つの魂が融合した可能性はあった。でも自殺ならその望みも消えてしまった。これでしばらく、かなり長い間、もしかしたら二度と、ウィルは自分の目の前に現れないかもしれない。毎日ウィルへの飢えで突き刺すような痛みを感じ、目にするだけで満たされるのに。だから「会えないならせめて私を思え」とハンニバルは祈ってる。ウィルが上品で血の匂いのしない生活に退屈してふと自分のことを思い出すその瞬間を思って、その想像を糧にしてハンニバルは生きようとしてる。なんという妄念。

ここにきて字幕が意訳してくださっていて、アッ的確だしこなれてるし最後の「まさか」とかすごくいい訳だな!と思うんだけど、残しといてほしい意味が脱落してる...;;なんでなんだろう。わからん...。

S3E12: The Number of the Beast is 666 彼はあなたを飼ってる

E12はチルトンの山場を飛ばすと実はそんなに分量がなかった!びっくり。チルトン大好きなんだけど、唇かじられて焼かれるシーンを飛ばすことには何のためらいもなかったよ。
青字スクリプトにしかないセリフ、赤字は映像にしかないセリフです

チルトンのビデオメッセージを見て不安定さに拍車がかかるウィル、引き続きベデリアさんとのセラピーに通っています。

WILL: Damn if I'll feel.
ウィル:僕は絶対に感じないぞ *1
BEDELIA: Would you like to talk about what happened to Frederick Chilton?
ベデリア:フレデリック・チルトンに起きたことを話したいと思う?
WILL: The divine punishment of the sinner mirrors the sin being punished.
ウィル:神が罪人に与える罰は罰せられた罪を正確に映し出す
BEDELIA: Contrapasso. If you play, you pay.
ベデリア:因果応報。「うかうかしてると痛い目を見る」ね
WILL: Chilton languished unrecognized until Hannibal the Cannibal. He wanted the world to know his face.
ウィル:「人食いハンニバル」までのチルトンは認められず萎れてた。彼は全世界に顔を知られたかったんだ
BEDELIA: Now he doesn't have one.
ベデリア:今彼はその顔を持ってない
WILL: Only for radio. Damned if I'll feel.
ウィル:ラジオ向きだな。僕は絶対に感じないぞ
BEDELIA: We're all making our way through the Inferno. Dante's pilgrims.
ベデリア:私たちはみんな地獄へ向かって進んでる。ダンテの巡礼者ね
WILL: We're pets, not pilgrims. And the Great Red Dragon kills pets first.
ウィル:僕らは巡礼者じゃない、ペットだ。レッド・ドラゴンは最初にペットを殺す
BEDELIA: You put a hand on Dr. Chilton's shoulder for the picture. Touch gives the world an emotional context. The touch of others makes us who we are. It builds trust.
ベデリア:あなたは写真に映るときチルトン博士の肩に手を置いた。接触は世界に感情的状況を伝える。他者への接触は自分自身が誰かを知覚させ、信頼を築く
WILL: I put my hand on his shoulder for authenticity.
ウィル:僕が彼の肩に手を置いたのは信憑性を高めるためだ
BEDELIA: To establish he really told you those insults about the Dragon? Or had you wanted to put Dr. Chilton at risk? Just a little?
ベデリア:彼がドラゴンについての侮辱を語ったのが本当だと証明するために?あるいはチルトン博士を危険に晒したいと思った?ほんの少しでも?
WILL: I wonder.
ウィル:どうだろう
BEDELIA: Do you really have to wonder?
ベデリア:本当に「どうだろう」と思ってる?
WILL: No.
ウィル:いや、思ってない
BEDELIA: Did you know what the Great Red Dragon would do? You were curious what would happen, that's apparent. Is this what you expected?
ベデリア:偉大なるレッド・ドラゴンが何をするか知っていたのね?あなたは何が起こるか興味があった、それは明らかよ。この事態はあなたが期待していた通り?
WILL: I can't say I'm surprised.
ウィル:自分が今驚いてるとは言えない
BEDELIA: Then you may as well have struck the match. That's participation. Hannibal Lecter does indeed have agency in the world. He has you.
ベデリア:それならあなたがマッチを擦ったも同然。それが加担ということ。ハンニバル・レクターは確かにこちらの世界に代理人を持ってる。彼はあなたを飼ってる

うーん、このシークエンスは何が言いたいのかちょっと迷っていますが、下線部はかつてのハンニバルの発言や考え方です。ベデリアさんはハンニバルの代弁者ではあるけど、代理執行人ではないんだな...。

あと最後の“He has you.”はペットの話の流れを受けてるから、飼う、使役する、が妥当じゃないかなと思う。ハンニバルはウィルをペットとして飼っていて、レッド・ドラゴンは最初にペットを殺しに来る、ということでは?まず(ウィルがペットのように肩に手を置いた)チルトンが、次にハンニバルのペットであるウィルが。ウィルの自宅の犬を先に殺そうとしたように。

そしてここでよくわからないのが代理人とペットの概念です。
ベデリアさんが言う代理人=ウィルは"agency"。でもジャックとアラーナがハンニバルを責めるシーンでは、アラーナはウィル(ダラハイド?)を"proxy"と言ってた。

ALANA: By refuting him, you orchestrated his end by proxy.
アラーナ:彼を否定することで、代理人を使って彼の最期を画策した

エージェントは秘密裡に、プロキシは公的に、というイメージですけどわざと変えてるのかな。ちなみにS2でウィルの代理人になってハンニバルを殺そうとしたマシューは"proxy"だった。ペットは原作にも出てくるし特に意味はないのか...?いや、でもこのドラマで意味がないセリフはまずないんですよ。保留しよ。

次はちょっと前後しますが、燃やされる前のチルトンとハンニバルの会話。ここは燃やされてから聞いたほうが皮肉度がぐっと上がります。

HANNIBAL: "Wood burns because it has the proper stuff in it; and a man becomes famous because he has the proper stuff in him." You don't have the proper stuff, Frederick.
ハンニバル:“薪が燃えるのは、その中に燃える要素を持っているからだ。人間が名を顕すのは、その人に有名になる素質が備わっているからだよ。”フレデリック、君には有名になる素質がなかったんだ
CHILTON: I'm a best-selling author.
チルトン:私はベストセラー作家だぞ

ちなみにハンニバルが言ってる“薪は~”は「ゲーテとの対話」からの引用で、後半はこう続く。「名声は求めて得られるものではない。それをどんなに追いまわしたところで無駄さ。利口に立ちまわって、いろいろと策を弄し、まあ一種の名声を挙げることはできるかもしれないが、心の中に宝石がなければそれは空しいもので、長続きするはずもないよ。」...これもまたゲーテですね。なんとなくS3E13の終幕に向けていろんな目くばせが配置されてる気がしてきた。でもまだ形にならない!

*1:※これ何を感じないぞって言ってるのかわからなかったんですが、チルトンのビデオメッセージでダラハイドが言った命令、“ウィル・グレアム、背中に手を伸ばせ、そしておまえの骨盤の頂点にある小さな隆起を感じろ。その間にある背骨を感じろ。その背骨がまさにドラゴンが打ち砕こうとする場所だ(Reach behind you, Will Graham, and feel for the small knobs on the top of your pelvis. Feel your spine between them; that is the precise spot where the Dragon will snap your spine.)”からの「感じる」なんですね。チルトンに共感しないぞってことかと思ったわ。

S3E12: The Number of the Beast is 666 ハンニバルは僕に恋をしてる?

なんでウィルは「ハンニバルは僕を愛してるのか?」ってわざわざ言ったん?っていう話をメインにやります!後半さらっと不穏なこと書いてるけどお気になさらず。

青字スクリプトにしかないセリフ、赤字は映像にしかないセリフです

冒頭、ウィルとベデリアさんのセラピー。問題のシーンなんですけど、なんか...なんかごめんなさい...。

WILL: I look at my wife and I see her dead. I see Mrs. Leeds and Mrs. Jacobi lying where Molly should be.
ウィル:妻を見ると彼女が死んでるのがわかったんだ。妻がいるはずの場所にリーズ夫人とジャコビ夫人が見えた
BEDELIA: Do you see yourself killing her?
ベデリア:彼女を殺すあなた自身が見えてる?
WILL: Yes. Over and over.
ウィル:ああ。何度も、繰り返し
BEDELIA: It's hard to predict when brittle materials will break. Hannibal gave you three years to build a family and a life, confident he'd find a way to take them from you.
ベデリア:脆い材質のものが壊れる時期を予測するのは難しい。ハンニバルはあなたが家族と生活を築くために3年の歳月を与えた。あなたから家族と生活を奪う方法が見つかると確信して
WILL: And he has.
ウィル:そして彼は見つけた
BEDELIA: Aggression can be an effective means of maintaining order in a relationship.
ベデリア:攻撃は関係性の順列を維持するのに有効な手段になりうるわ
WILL: What's he going to take from you?
ウィル:彼はあなたから何を奪った?
BEDELIA: Is it important to you that he take something from me?
ベデリア:彼が私から何かを奪うことがあなたにとって重要なの?
WILL: Hannibal has agency in the world.
ウィル:ハンニバルにはこちら側の世界に仲介者がいる
BEDELIA: Hannibal has no intention of seeing me dead by any other hand than his own, and only then if he can eat me. He's in no position to eat me now.
ベデリア:ハンニバルは自分以外の誰かの手によって私が死ぬのを見る気はない。私を食べられるときにだけ彼は私を殺す。彼は今私を食べられる立場にないわ
WILL: If you play, you pay.
ウィル:うかうかしてると痛い目に会うよ
BEDELIA: You've paid dearly. That knowledge will lie against your skin forever. It excites him to see you marked in this particular way.
ベデリア:あなたは多大な犠牲を払ったものね。その交わりは永遠にあなたの皮膚に残されたまま。彼は特殊なやり方で所有印をつけられたあなたを見て興奮してる
WILL: Why?
ウィル:なぜ?
BEDELI: Why do you think?
ベデリア:なぜ?どうして「なぜ」と思うの?
- Will studies her, amused/annoyed by the psychiatric game.
 ト書き:ウィル、彼女を観察する。心理ゲームに楽しまされ、イライラさせられながら
WILL: Bluebeard's wife. Secrets you're not to know, yet sworn to keep.
ウィル:青ひげの妻。あなたが知ろうとしないなら秘密の誓いは守られたままだ
BEDELI: If I'm to be Bluebeard's wife, I would've preferred to be the last.
ベデリア:もし私が青ひげの妻なら、最後の妻になりたかった
WILL: Is Hannibal in love with me?
ウィル:ハンニバルは僕に恋をしてる?
BEDELIA: Could he daily feel a stab of hunger for you and find nourishment in the very sight of you? Yes. But do you ache for him?
ベデリア:彼は毎日あなたへの飢えで突き刺すような痛みを感じ、あなたを目にするだけで満たされるかと聞いてるの?そうよ。でもあなたは彼に心を痛めてる?
- Will doesn't answer, only stares. Finally:
 ト書き:ウィル、ただ見つめるだけで答えない。ついに
BEDELIA: Once you catch the Red Dragon, your wife and son can go home again. Can you?
ベデリア:あなたがレッド・ドラゴンを捕まえれば、奥さんと息子はもう一度家に帰れるわ。できる?

待って待って、このシーンは字幕の解釈がまるっきり違う...!とくに下線部。ここの「博士が興奮してる」云々はすごく大事で、字幕では「ウィルが(犯人に)目をつけられた」から。でもここは「博士自身がウィルのお腹にニコちゃんマークの傷=所有印をつけた」から、所有印をつけたウィルを見ると博士は興奮する、と言ってるんですよ。つまりベデリアさんによるハンニバルの性癖大暴露なんですよここは!クッソえろい話してるのにダラハイドの話に持っていこうとするのいくない。だってベデリアさんとウィルはカットされた最後の一文まで、ひとこともレッド・ドラゴンの話はしてないのよ(最後のカットされたセリフの意図は別項でやります)。
一体なぜ字幕がこんな訳になったかというと、たぶんmarkの意味を取り違えてるから。たとえば“mark sheep”は「羊に所有印をつける」という意味。このS3E12のタイトルは“The Number of the Beast is 666”で、黙示録になぞらえてウィルは神の子羊に位置付けられてる。ので、ここはおそらく「(犯人に)目を付けられた」ではなく「(ハンニバルに)所有印をつけられた」です。ウィルは「なんでお腹の傷が所有印になる?なんで自分が傷をつけた僕を見てハンニバルは興奮する?」ってベデリアさんに聞いてて、ベデリアさんは「なんでじゃねえよこのカマトトが!」ってなってるわけです。ここのベデリアさん珍しくめっちゃイラついてるでしょ。彼女は最後の妻になれるものならなりたかった。そこまで言われてやっとウィルは「ハンニバル愛の種類は今まで自分が思ってた友愛や親愛のレベルじゃない、これは性愛の対象に向ける恋と欲だ」って気づいたんですよこのにぶちん!!!!あーちゃぶ台ひっくり返したい。

あ、そうだそうだ、“in love with~”の意味はこの記事で書いてました。

次、ジャックとハンニバルのたいへん思わせぶりな対話。

HANNIBAL: Will's thoughts are no more bound by fear or kindness than Milton's were by physics. He is both free and damned to imagine anything.
ハンニバル:ウィルの思考は恐怖や優しさに縛られない。ミルトンの思考が物理学によって左右されなかったようにね。彼は何かを想像する際に自由であり、同時に呪われている
JACK: Now that he's imagined the worst.
ジャック:今彼が想像してるのは最悪のことだ
HANNIBAL: Like ducklings, we imprint on those ideas that grab our attention.
ハンニバル:私たちはアヒルのように注意を引くイデアを刷り込んできた
JACK: What's got your attention? God, the Devil and the Great Red Dragon?
ジャック:あなたは何に注意を引かれてる?神か?悪魔?それとも偉大なるレッド・ドラゴン
HANNIBAL: Lest we forget the Lamb.
ハンニバル:子羊を忘れてはいけないよ
JACK: Will is the Lamb of God?
ジャック:ウィルは神の子羊か?
HANNIBAL: Hide us from the wrath of the Lamb.
ハンニバル:子羊の怒りからわれわれを隠せ
JACK: Who's "us"?
ジャック:“われわれ”とは?
HANNIBAL: You, me and the Great Red Dragon. The Lamb's wrath touches everyone who errs. His retribution is even more deadly than the Dragon's.
ハンニバル:君と私、そして偉大なるレッド・ドラゴンだ。すべての罪人が子羊の怒りに触れる。彼のもたらす報復はドラゴンの報復よりも致命的だ
JACK: It is for you.
ジャック:君にとってはね
HANNIBAL: The seals are being opened, Jack. The lamb is becoming a lion. "For the great day of his wrath is come; and who shall be able to stand?"
ハンニバル:ジャック、封印は解かれつつある。子羊は獅子になろうとしている。“神と子羊の怒りの大いなる日が来たからである。誰がそれに耐えられるであろうか”
JACK: I'll still be standing.
ジャック:私はまだ立ち迎えるよ
HANNIBAL: Is your conscience clear?
ハンニバル:やましいところはない?
JACK: As clear as yours.
ジャック:あなたと同じくらいにね
HANNIBAL: Righteousness is what you and Will have in common. "In righteousness the Lamb doth judge and make war." War against the Great Red Dragon.
ハンニバル:正義は君とウィルが共通して持つものだ。“子羊は義によって裁き、また戦う方である”。偉大なるレッド・ドラゴンとの戦いだ
JACK: He's not the Dragon, you are. The Devil himself bound in the pit.
ジャック:彼はドラゴンじゃない、君がドラゴンだ。地獄で縛られた悪魔だ
HANNIBAL: Then that makes you God, Jack.
ハンニバル:それなら君は神になるね、ジャック
JACK: Yes, it does.
ジャック:ああ、そうなるな
HANNIBAL: All gods demand sacrifices.
ハンニバル:すべての神は生贄を求めるものだ

あーめんどくさい、黙示録はめんどくさい。とにかくそっち寄りの定義は面倒なので極力触れずにおきつつ、ハンニバルによればウィルが神の子羊イエス・キリストであること、獅子(黙示録では「ユダ族から出た獅子、ダビデのひこばえ」)=イエス・キリストになろうとしていること、だけ押さえておきますね(もうほとんど言ってる)。

S3E11: ……and the Beast from the Sea 坊や、私が間違ってたわ

ハンニバルとウィルの対話以外から、大事なところを抜粋。メインの襲撃シーンは飛ばしてます。
青字スクリプトにしかないセリフ、赤字は映像にしかないセリフです

冒頭のジャックとウィルが事件について話してるシーンが全カットされてたけど、訳はいいかな...いいよね...。今日はウィルと家族に焦点化したいのです。まずはウォルターとウィルの会話から。

WILL: She's in surgery now.
ウィル:彼女は今手術中だよ
WALTER: Is there anything else I need to know to see about Mom?
ウォルター:ママについて僕が知っておくべきことはある?
WILL: You're both safe here.
ウィル:2人ともここなら安全だ
WALTER: This crazy guy wants to kill you?
ウォルター:この狂った犯人はあなたを殺したいの?
WILL: We don't know what he wants.
ウィル:彼が何をしたいのかはわからないんだ
WALTER: You gonna kill him?
ウォルター:彼を殺すの?
- Will closes his eyes for a moment, then:
 ト書き:ウィル、しばらく目を閉じる。そして:
WILL: No. I'm going to catch him. They'll put him in a mental hospital so they can treat him and keep him from hurting anybody else.
ウィル:いいや、彼を逮捕するつもりだよ。警察は彼を精神病院に入院させて治療を施し、もう誰も傷つけないようにするんだ
- Walter stares at Will, wanting to call bullshit, but doesn't.
 ト書き:ウォルター、ウィルをじっと見る。大ウソつき、と言いたいのを堪える
WALTER: Tommy's mom had this little newspaper. Said you killed a guy and you were in a mental hospital. I never knew that. Is it true?
ウォルター:トミーのママがこんな小さい新聞を持ってた。あなたが人を殺して、精神病院に入ってたって書いてあった。僕はそんなの知らなかった。本当なの?
WILL: Yes. It bothers you, finding that out. Because I married your mom.
ウィル:ああ。その記事を見て嫌だったろ。僕は君のママの結婚相手だから
WALTER: I told my dad I'd take care of her.
ウォルター:僕はパパに言ったんだ、僕がママの面倒をみるんだって
WILL: I'll take care of her, too. I'll take better care of her than I did.
ウィル:僕もママの面倒をみるよ。これまでよりもずっと
WALTER: Then you shouldn't put this guy in a mental hospital, you should kill him. I want to watch baseball.
ウォルター:それなら犯人を精神病院に入れちゃダメだ。殺さないと

ウォルターくん...;;義理の息子もベデリアさんも、口を揃えてウィルに「助けるのではなく殺せ」という。これまでのやり方で守るべきものを守れると思うのか?と。この言葉はかつてハンニバルがウィルに言った言葉でもあります。あらゆるものが今彼に覚醒を促してる。

そしてウォルターくんはテレビで野球が見たいと離れて行ってしまいますが、なんで野球なのかがわかるととても切ない...。

JACK: His team playing?
ジャック:彼のひいきのチームが試合を?
WILL: He doesn't care who's playing. His father was a baseball player, a good one, died when he was six. Walter watches baseball whenever he can. Molly watches it when she's upset. He read about me in a Freddie Lounds article. I had to justify myself to an eleven year old.
ウィル:誰がプレイしてるかは関係ないんだ。彼の父親はいい野球選手だったけど、6歳の時に死んでしまった。ウォルターはできるだけ野球を見るようにしてる。いつもね。モリーは動揺した時だけ野球を見るんだ。彼はフレディ・ラウンズの記事で僕について知った。11歳の子を相手に自己を正当化せざるをえなかったんだ
JACK: Resentment's raising a blister in you, Will.
ジャック:怒りが膨れ上がってるな、ウィル
WILL: You think you might lose me after this, Jack? You think I might go back to my family?
ウィル:ジャック、あなたこの後僕を失うかもと考えてるでしょう。家族のもとへ戻ってしまうかも、と
- Jack stares at Will -- is this a challenge?
 ト書き:ジャック、ウィルをじっと見つめる―これは挑発か?
JACK: For a minute, I did.
ジャック:一瞬そう思った
WILL: Then you realized what I realized: I can't go home, and neither can Molly and Walter, never, until the Red Dragon is out of the way.
ウィル:それならあなたは気づいたんだ。僕は帰れない、モリーとウォルターも帰れない、レッド・ドラゴンが死ぬそのときまで
JACK: As soon as Molly can be moved, we'll put her and Walter at my brother's house on the Chesapeake. Nobody in the world will know where they are but you and me.
ジャック:モリーが動かせるようになったらすぐ、ウォルターと一緒にチェサピークの私の兄弟の家に行かせよう。君と私以外、世界のだれにもあの2人の居場所はわからない
WILL: Molly's not going to want anything from you, Jack. She'd be glad to see you in hell with your back broken.
ウィル:モリーはあなたから何も欲しがらないだろう。彼女は背中の割れたあなたと地獄で会えば喜ぶさ

だからモリーが目覚めるとき、イメージ映像で野球のボールとそれを打つバットが出てくるのか!死別した夫を思い出して落ち着こうとしてるんだ。この家族はもうダメなんじゃないか...。

MOLLY: You put on baseball. Why did you put on baseball?
モリー:あなたは野球を敬遠してた。なぜ野球を嫌がったの?
WILL: I wanted you to feel safe. Wally's safe. The dogs are safe. We're picking them up, bringing them in.
ウィル:君に安全だと感じてほしかった。ウォリーは無事だよ。犬たちも。集められて安全な場所にいる
MOLLY: You look different. You said you would be. You said you wouldn't be the same when you came home.
モリー:あなた別人みたいに見える。そうなるって言ってたわね。家に帰ってきたときは同じ人間じゃなくなってるって
WILL: You said you would.
ウィル:君は「私は変わらない」って言った
MOLLY: Boy, was I wrong about that. I wanted you to go, I told you to go. No one to blame but myself. And Jack Crawford. I do blame Jack Crawford.
モリー:坊や、私が間違ってたわ。あなたに行ってほしかったしそう言った。私とジャック・クロフォード以外はだれも責められない。私はジャックを責めるわ
WILL: Jack knew what he was doing. And so did I. I thought he would never see me or know my name.
ウィル:ジャックは何をしたかよくわかってた。僕もだ。犯人が僕を見たことがあって、名前を知ってるとは思わなかったんだ
MOLLY: Is he after you now? Is that why he came after us?
モリー:彼は今あなたを狙ってるの?だから私たちを襲いに来た?
WILL: He came after you because Hannibal suggested it, urged him to do it.
ウィル:彼が君たちを襲ったのはハンニバルがそう指示したからだ。そうするよう促した
MOLLY: It's a clammy, sick feeling.
モリー:そんなの気味が悪い、病的よ
WILL: I know it is.
ウィル:わかるよ
MOLLY: Wally almost died. My son almost died. I almost died. I knew it was him. I knew it was him. I saw your picture in that paper and I knew it was him.
モリー:ウォリーは死ぬところだった。私の息子が。私も死ぬところだった。彼のせいだって知ってた。彼のせいだって。私、あなたの写真を新聞で見たの。彼だって知ってた
- She takes a deep breath and when she lets it out, the anger seems to go with it, leaving her tired and calm.
 ト書き:彼女は深く息を吐き、その息と一緒に怒りも外へ出ていき、疲労と穏やかさだけが残る
MOLLY: Hell, I got mad there for a second.
モリー:ああもう、ちょっと怒っちゃった
WILL: I hate this, Molly. I'm sorry.
ウィル:こんなのはもう嫌だ、モリー。ごめん
MOLLY: This could take awhile.
モリー:この事件はしばらくかかるはずよ
WILL: It might.
ウィル:かもね
MOLLY: We'll be back home, won't we?
モリー:私たち、家に帰るんでしょう?
WILL: Yes.
ウィル:ああ
- She studies him, can sense he's still very haunted.
 ト書き:彼女は彼を観察し、彼が深く憑かれたままであることを感じとる
MOLLY: Tough to hold onto anything good. It's all so slippery.
モリー:大事なものを握っておくのは難しい、すごく滑りやすいから
WILL: Slick as hell.
ウィル:すごく滑りやすいからね *1

ウィル、奥さんにボーイって言われてるのか...!姐さん女房が年下の捨て犬を拾ってきて保護してやってた感じなのかな。これはこれでとても切ない。激昂する彼女は、本当に憎むべきものがわかってる。そして年下の美しい夫が新聞でみた年上の男に憑りつかれたままであることも。そして賢い彼女は助けることを諦めてしまうのですね。実際、この直後にウィルはハンニバルに「きみは変化を熱望していないか?」って言われて結局絆されちゃうんだよね...。

あー、今日も長くなったのでファウストは次以降に。次はS3E12、謎のままだったベデリアさんのターンと、われらがチルトン!

*1:Slickはなめらかでつるつる滑る、の意味のほかに巧妙で口がうまい、ずる賢い、みたいな意味もあります。ウィルはこれたぶんハンニバルについて言ってるよね...。