Eat the Rude.

NBC版ハンニバルを捏ねくりまわすよ

HANNIBAL: Season1対訳

S1E13: Savoureux ハロー、ウィル

ウィルが撃たれて拘束された後。相変わらずウィルのことは逐一ベデリアに垂れ流すマン・ハンニバルが「子牛の頭の煮込み 緑のソースがけ」を携えて押し掛けてくるシーン。お前はいつでもそうなのか。 BEDELIA: What’s on your mind, Hannibal?ベデリア:何を…

S1E13: Savoureux レクター博士、僕はこう動くみたいだ

なにはともあれ佳境です。まずはベデリアとハンニバルのカウンセリングシーン。アビゲイルの死を嘆いてハンニバルが生命について韜晦したりぼろぼろ泣いたりしていますが(本気で泣いてるからサイコパスは怖い)、そのへんまるっと飛ばして後半だけ。 BEDELI…

S1E12: Releves 何が起こるか興味があった

アビゲイルがハンニバルの正体に気づき、ハンニバルが素の自分をさらけ出す大変重要なシーンです。この会話には嘘が1つもない。アビゲイルはハンニバルと共犯関係だし疑いは持っていたけど、その動機や意図は理解できていなかった。父親の最後の凶行もウィ…

S1E12: Releves ウィルには私の助けが必要だ

はーもうしんどい、S1終盤は見ててずっとしんどい。ただハンニバルが初めて殺人鬼としての本心をアビゲイルに告げるシーンは妙なカタルシスがありますね。正が悪を暴くのではなく悪が告白することで開放感が得られるタイプのドラマってあんまりない気がする。…

S1E11: Roti 友情の機会を

11話はハンニバル以外の医療関係者がもれなく命の危機に晒される回ですが、潔くストーリー展開には目もくれずに1点集中、ラストたった1分のベデリア-ハンニバルのカウンセリングシーン。このくだりはRotiのスクリプトにまったく記載がなく(台本ではアラー…

S1E10: Buffet Froid きみの死後?それとも私の?

S1E10は医療関係の話題満載で、ちょっとDr. houseのようです。張り切っていろいろ文献繰ってたら全然終わらないし辻褄おかしいし、抗NMDA受容体抗体脳炎とコタール症候群とミラーニューロンはもう後回しにする!とりあえず本文、ウィルとハンニバルの会話で…

S1E9: Trou Normand 脳スキャンを受けたほうがいいのかも

S1E9はアビゲイルのニコラス・ボイル殺しの隠蔽を通してウィル-ハンニバルの共犯関係が築かれるターン。ボイルの死体で真実を知ったウィルがハンニバル宅に乗り込んでくるシーンは非常に緊張感があっていいんですけど、字幕さんが珍しくほぼ全文訳しておられ…

S1E8: Fromage あなたを僕の世界に引きずり込んでしまった

前回の記事で熱量を放出しすぎたので、S1E8: Fromage後半は楽しいト書き中心に超短いとこだけ対訳していくよ!今回は字幕と注釈なしでスクリプトと対訳のみ。 1つめはトバイアスが耳から血を流しながらハンニバル-フランクリンの診察中に乱入してくるところ…

S1E8: Fromage 彼は私と似ていない

この無為といっていい対訳は、「ハンニバルはなんでウィルじゃないとダメだったの?」という疑問から始まりました。S1E8: Fromageは核心的エピソードが詰め込まれた回ですが、ハンニバルの犯行現場を尾行したトバイアスが「友人が得られたらいい。僕を理解で…

S1E7: Sorbet 本当にいられない?

S1E7: Sorbetの後半、約束の時間に現れないウィルを待ちかねて夜9時にボルティモアからクワンティコまでやってくる博士。それだけでもなかなかですが、この後の殺害現場の写真を見ながらの会話がやっぱり決定的かつ致命的で、ここを受けてS1E8: Fromageにお…

S1E7: Sorbet あなたにとっては易しいこと?

ウィルとハンニバルが会話しないS1E6: Entreeは飛ばしましたが、話としてはチェサピークの切り裂き魔の本筋に戻るため緊張感があって面白いです。タトルクライムの釣り記事にギラっとするハンニバル、靴下とジャケット脱いで背後から近づき音もなく獲物を締…

S1E5: Coquiles いま僕の匂いを嗅いだ?

S1E5: Coquilesより、ウィルの匂いを嗅ぐハンニバル。そこに至るまでの犯人の心の平穏うんぬんのやりとりポエミーすぎて正直意味不明ですが、むしろここではそんなものどうでもいい(2人の間では意思疎通できてんのかな)。博士がウィルの匂いを嗅ぐ前後し…

S1E5: Coquiles 期待するから見捨てられる

S1E5: Coquilesより、前半のウィルを社会的疎外状態に置くための洗脳まがいのカウンセリング場面。脳腫瘍と神の概念領域について情報提供を求めてきたウィルがキレるとこですが、いちおう精神医学関連なので訳したよ。でもCoquilesのメインは後半のカウンセ…

S1E4: Oeuf 家族の話はなじめない

S1E4: Oeufの前半はスクリプトにない謎めいたカウンセリングシーンがあったり、ウィルの留守宅で好き勝手あさる博士がいたりで楽しいのですが(スクリプトと実際のストーカー演技の違いもまた楽しい)、2人の関係性を解釈するうえでそこまで大事でもないの…

S1E3: Potage 知的なサイコパスでサディストだ

S1E3: Potageはアビゲイル-ハンニバルの共犯関係が築かれるターンなので特に取り上げるポイントがないんですが(正直者)、スクリプトさんがいいお仕事してたので載せておこう。ミネソタのモズと模倣犯についてウィルが講義してる教室に、ジャックとハンニバ…

S1E2: Amuse-Bouche あなたが僕のパドルに

S1E2: Amuse-Boucheから、ウィルがホッブズ射殺時に気分がよかったと認めるカウンセリングのシーン。客観的に見るとハンニバルはこの段階でバレかねない危ない橋を渡ってるけど、取り込まれつつあるウィルは「ボートのエンジンが壊れたらあなたが僕のパドル…

S1E2: Amuse-Bouche だからそう言ったでしょう

S1E2: Amuse-Boucheから、ウィルを運命共同体に引きずり込もうとするハンニバル。このシーンの手練手管ほんとえげつないなって思います。ウィルを正常だと認め、外部の仮想敵にジャックを配置し、ホッブズの殺人とアビゲイルへの呵責を介して「われわれ」を…

S1E1: Aperitif ティーカップとマングース

S1E1:Aperitifから、ハンニバルがウィルをどう見ているか。ハンニバルが出したヒント(=ネガとしての模倣殺人)をウィルがうまく解けたか答え合わせする場面であり、ウィルが初めて人肉ソーセージを食わせられる場面でもあります。さすがハンニバルえげつ…

S1E1: Aperitif 愛するものに砦は築けない

ウィルとハンニバルが初めて会話する記念すべきシーン。 ド頭からいきなり核心をつくレクター博士。彼ちょっと飛ばしすぎじゃない...? S1E1:Aperitifから、ウィルの共感能力について。流出した死体写真をラウンズがタトル・クライムに載せた、という話の流…

S1E1: Aperitif 僕は誰にでも共感できる

最初はS1E1から、ウィルの自己分析による共感能力について。 いきなりハンニバルとの対話で始めると過呼吸なりそうだったので、ジャックが講義後の教室でウィルをナンパするとこから。 □ 協力要請/ ウィルとジャック 字幕 ジャック:自分を分析すると?ウィ…